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注意! ESP8266を単体で使うと、初期に書き込まれているプログラムを上書きし、ATコマンドが使えなくなります。 WiFiを使う場合には、ESP8266のWiFi用APIを使用することになります。
ESP-WROOM-02に搭載されているESP8266は、単体としてもArduinoと同じように 使えることが以下のサイトに紹介されていました。
これに習って開発環境を整えてみます。
esp8266をArduinoIDEで開発できるようにコミュニティが活動されています。
esp8266の開発には1.6.4のArduino IDEを使いました。
開発環境には少し古い1.6.4-673-g8cd3697(2015/05/22版)のバージョンを使用します。 Arduino IDEを起動し、Arduino Preferrencesを起動し、 Additional Boards Manager URLs: に以下のURLをコピーしてください。
http://arduino.esp8266.com/versions/1.6.4-673-g8cd3697/package_esp8266com_index.json
ツール→Boards Managerを選択し、スクロールするとesp8266が表示されるので、 これをクリックし、Installボタンを押します。
これで、ボードメニューの下に「Generic ESP8266 Module」が表示されますので、これを選択します。
ESP8266のピン配置をCerevo TechBlogさんのブログから再度引用します。
JP1は、GNDとIO0をショートさせてUART DownLoad Modeにします。 *1
シリアルモジュールと USBシリアルモジュール *2 との接続は、以下の通りです。RSTとシリアルのDTRの間に0.1μFのコンデンサーを入れ、 ArduinoIDEの書き込み時にリセットが掛かるようにします。
ESP-WROOM-02 | USBシリアル |
12 TXD | RXD |
11 RXD | TXD |
15 RST 0.1μF経由 | DTR |
ねむいさんのブログからESP-WROOM-02のピンの仕様を引用します。
ESP8266用のArduinoについては、以下のマニュアルを参照できます。
ユーザが利用可能なピンは以下の通りです。
ESP-WROOM-02 | Name | I/O | ArduinoIDE |
4 | IO12 | INPUT, OUTPUT, INPUT_PULLUP, PWM, SDA | 12 |
5 | IO13 | INPUT, OUTPUT, INPUT_PULLUP, PWM | 13 |
10 | IO4 | INPUT, OUTPUT, INPUT_PULLUP, PWM | 4 |
14 | IO5 | INPUT, OUTPUT, INPUT_PULLUP, PWM, SCL | 5 |
16 | TOUT | AnalogIn (0 - 1.0V) | A0 |
17 | IO16 | INPUT, OUTPUT, INPUT_PULLDOWN_16,PWM | 16 |
最新のバージョンではMac OSX10.7.5でコンパイルすると以下の様なエラーがでましたので、 Arduino IDE1.6.4とesp8266の開発環境も1.6.4を使用します。
/Users/ユーザ名/Library/Arduino15/packages/esp8266/tools/esptool/0.4.5/esptoolが139を返しました。 コンパイル時にエラーが発生しました。
LEDと抵抗470Ωを直結してGNDに接続し、ESP-WROOM-02の5番ピン(Arduinoの13)に接続します。
これで、サンプルプログラムBlinkをアップロードすれば、Lチカの完成です。
上手く行ったら、以下のピンでも試してみてください。
ESP-WROOM-02でのアナログリードについて、以下のサイトを参考にさせて頂きました。
注意:最初にリセットの配線をしていると、以下のSerialが正常に動作しません。 一度、LED点滅のテストが修了したら、リセットに使った配線は外して下さい。
USBシリアルのリセットを外したので、スケッチを書き込む時には一度 USBシリアルを外してから行ってください。
以下のスケッチでアナログ入力の値をみてみましょう。
#include <ESP8266WiFi.h> extern "C" { #include "user_interface.h" } void setup() { Serial.begin(9600); Serial.println("start"); } void loop() { delay(1000); int val = system_adc_read(); //analogRead(A0); Serial.println(val); }
analogRead(A0)を使うと外れた値(918)が返ってきました。 これを上記サイトのsystem_adc_read()に替えると、実測値に近い値(259)が テスターの値が245.8mVで259/1023x1.0V=0.253Vと近い値が返されます。
次に、タクトスイッチを追加して、ボタンを押したときだけ温度を測るように 修正します。
ブレッドボードに以下の様にタクトスイッチを追加します。 抵抗値は10KΩ、ESP-WROOM-02の10ピン(IO4)に接続します。
タクトスイッチを押すと、シリアルモニタにLM35の読み取り値が表示されます。
準備が整ったで、LM35で読み取った温度をIFTTTに送ってみます。
スケッチは、以下の通りです。
#include <ESP8266WiFi.h> extern "C" { #include "user_interface.h" } #define ST_SSID "SSID名" #define ST_PASSWD "SSIDのパスワード" #define SERVER_NAME "maker.ifttt.com" #define SERVER_PORT 80 #define EVENT "RecordLM35" #define SECRET_KEY "ここにSECRET_KEYを入れてください" int sw_pin = 4; int led_pin = 13; int lm35_value; char buf[128]; WiFiClient client; void setup() { Serial.begin(9600); Serial.println("start"); // ピンの初期設定 pinMode(sw_pin, INPUT); pinMode(led_pin, OUTPUT); digitalWrite(led_pin, LOW); // WiFiの設定 // WiFiクライアントモードに設定 WiFi.mode(WIFI_STA); // WiFiへの接続 WiFi.begin(ST_SSID, ST_PASSWD); // 接続が完了するまで、LEDを点滅 while (WiFi.status() != WL_CONNECTED) { digitalWrite(led_pin, HIGH); delay(500); digitalWrite(led_pin, LOW); delay(500); } // 接続が完了したら、LEDを点灯 digitalWrite(led_pin, HIGH); } void loop() { if (digitalRead(sw_pin) == LOW) { Serial.println("SW pressed"); // チャタリング防止 Serial.println(500); lm35_value = system_adc_read(); //analogRead(A0); int temp10 = (int)((lm35_value*1.0)/1023.0*1000); // 温度を0.1度までの整数に変換 sprintf(buf, "temp=%d.%df", temp10/10, temp10%10); Serial.println(buf); // if (client.connect(SERVER_NAME, SERVER_PORT)) { Serial.println("connected"); // makerのIFTTTにイベントを送る sprintf(buf, "GET /trigger/%s/with/key/%s?value1=%d.%d HTTP/1.1", EVENT, SECRET_KEY, temp10/10, temp10%10); client.println(buf); client.println("Host: maker.ifttt.com"); client.println("Accept: */*"); client.println(); Serial.println("Request has sent!"); } } }
ルータへの接続確認のために、LEDも付けました。 単独で動かすときには、JP1の2と3ピンにジャンパーをセットします。 *3
iPhoneには、IFTのイベントが発行されたとの通知が無事届きました。
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