[[Arduino勉強会]] #contents 2015/04/05からのアクセス回数 &counter; ** lbeDuino開発の思い [#h226c4e7] 鈴木哲哉さんの著書 [[作って遊べるArduino互換機 >http://www.amazon.co.jp/dp/4883378802/]] に紹介されているArduino変換基板というアイディアを元にUnCompatino 3.3V(Arduino Pro3.3相当)と LPC1114FN28でプログラム(スケッチ)やライブラリ、上に載せるシールドを共有し、 EclipseベースのLpcExpressoを使ったソースレベルのデバッグ機能を使ってmbedやArduinoの両方で使える 環境を提供することが、lbeDuino開発の願いです。 *** 変換基板の改造 [#ea9386f3] ArduinoのSoftI2CMasterを使って何とかソフトウェアレベルでlbeDuinoとUnCompatino 3.3Vでライブラリを 共有できないかと頑張ってみたのですが、I2CベースのLCDがどうしても動作しないため、 [[Arduino勉強会/0H-アイロンプリントのすすめ]] で作成した、lbeDuino用Arduino変換シールドに以下のようなジャンパー線を追加することにしました。 &ref(exchange_jumper.png); &ref(exchange_arduino.png); ** UnCompatino 3.3Vで試すlbeDuinoサンプル [#kd22ff2e] [[Arduino勉強会/0F-lbeDuino誕生]] で紹介した例題を使ってArduinoでmbed(lbeDuino)風のプログラミングを味わって頂きます。 最初に使用するArduinoをIDEに知らせるため、ツール→マイコンボード→Arduino Pro or Pro Mini(3.3V,8MHz) w/ ATmega328を選択します。 次に、シリアルポートセットしてください。((ArduinoをUSBケーブルに接続したときに追加されたポートを選択してください)) *** BlinkLED(LEDの点滅) [#h20a9e99] 最初は、DigitalOut(デジタル出力クラス)を使ったLEDの点滅スケッチ((プログラムのことをArduinoではスケッチと呼びます)) からはじめましょう。 まず、BlinkLEDスケッチを読み込みます。 ファイル→スケッチの例→lbeDuino→BlinkLEDを選択すると、以下のスケッチが表示されます。 #pre{{ /* BlinkLED(LEDの点滅) 1秒間隔でLEDを点滅します。 */ #include "lbed.h" // D13番ピンに接続されたLEDを使用 DigitalOut led(D13); // リセット時に呼び出されるsetupでは、特に処理は必要ありません。 void setup() { } // 毎回呼び出されるloopで、ledを切り替えて1秒待ちます。 void loop() { led = !led; // LEDを切り替える(点灯→消灯、消灯→点灯) wait_ms(1000); // 1秒待つ(1000ミリ秒=1秒) } }} DigitalOutクラスのledには、0と1のいずれかの値を持ちます。値のセットは、=による代入を使い、値の読み出しはledをそのまま書きます。 とても直感的な表現がmbedのクラスの特徴です。 次にファイル→マイコンボードに書き込むを選択して、スケッチをArduinoに書き込みます。 &ref(BlinkLED.png); *** ButtonSwitch(ボタンスイッチの例) [#hfb57ff3] 次に、ボタンスイッチを押したときにArduinoのLEDを点灯させる例です。 以下の図のようにブレッドボードに回路を組みます。 抵抗は、10kΩを使います。今回は、Arduino3.3V版を使用しますので、 ブレッドボードの電源ライン(赤の線)には、Arduinoの3.3Vをつなぎます。 &ref(ButtonSwitch_Brd.png); ファイル→スケッチの例→lbeDuino→ButtonSwitchを選択してスケッチを読み込みます。 #pre{{ /* ButtonSwitch(ボタンスイッチの例) ボタンを押すとLEDが点灯します。 */ #include "lbed.h" // D13番ピンに接続されたLEDを使用 DigitalOut led(D13); // D7番ピンに接続されたタクトスイッチを使用 DigitalIn sw(D7); // リセット時に呼び出されるsetupでは、特に処理は必要ありません。 void setup() { } // 毎回呼び出されるloopで、タクトスイッチの値を読んで、LEDを点灯します。 void loop() { led = !sw; // タクトスイッチは押すと0になるので、!で反転した値をledにセットします wait_ms(200); // 200ミリ秒待つ } }} スケッチをArduinoに書き込んで、タクトスイッチを押してみて下さい。LEDが点灯すれば成功です。 &ref(ButtonSwitch.png); *** Buzzer(ブザーの例) [#p02cef66] ボタンスイッチの応用として、LEDの代わりに圧電ブザーを鳴らしてみます。 ボタンスイッチの回路に以下のようにブザーを追加します。ブザーの1方をGNDに、他方をD3番につなぎます。 &ref(Buzzer_brd.png); ファイル→スケッチの例→lbeDuino→Buzzerを選択してスケッチを読み込みます。 単なるブザーだと芸がないので、ド、レ、ミの音階を出してみます。 #pre{{ /* Buzzer(ブザーの例) ボタンを押すと圧電ブザーがド、レ、ミと鳴ります。 */ #include "lbed.h" int duration = 500; // D7番ピンに接続されたタクトスイッチを使用 DigitalIn sw(D7); // D3番ピンに接続された圧電ブザーを使用 Tone buzzer(D3); // #A // リセット時に呼び出されるsetupでは、特に処理は必要ありません。 void setup() { } // 毎回呼び出されるloopで、タクトスイッチの値を読んで、ブザーを鳴らします。 void loop() { if (!sw) { // #B buzzer.tone(262, duration); // ド, 500 msec wait_ms(500); buzzer.tone(294, duration); // レ, 500 msec wait_ms(500); buzzer.tone(330, duration); // ミ, 500 msec } } }} - #A: LEDの代わりに、Toneのbuzzerをピン番号D3に作成します - #B: swが押された(値が0なので、!を付けて真にしています)時にbuzzerのtoneでブザーを鳴らします。 スケッチをArduinoに書き込んで、タクトスイッチを押してみて下さい。ちょっと無理があるけど、何となくド、レ、ミの音階がでているでしょう。 &ref(Buzzer.png); *** 電圧の読込(可変抵抗を使った例) [#a6f10d75] AnalogInを使って、可変抵抗(potentiometer)の電圧を読み込んでみましょう。 以下の様に可変抵抗の真ん中の線をArduinoのA0につなぎ、両端はGNDと3.3Vにつなぎます。 &ref(potentiometer.png); ファイル→スケッチの例→lbeDuino→PotentioMeterを選択してスケッチを読み込みます。 #pre{{ /* PotentioMeter(電圧測定の例) 電圧が規定電圧(3.3V)の0.1倍になったらLEDを消します。 */ #include "lbed.h" // D13番ピンに接続されたLEDを使用 DigitalOut led(D13); // A0番をアナログ入力に使用 AnalogIn sensor(A0); // #A // リセット時に呼び出されるsetupでは、特に処理は必要ありません。 void setup() { } // 毎回呼び出されるloopで、potentiometerの値を読んで、0.33V以下ならLEDを消します。 void loop() { float value = sensor; if (value > 0.1) // #B led = 1; else led = 0; wait_ms(200); // 200ミリ秒待つ } }} ** UnCompatino 3.3VとArduino変換シールドで試すlbeDuinoサンプル [#r8082a05] 次に変換シールドと連結してlbeDuinoのシールドを使ってみましょう。 シールドの作り方は、[[Arduino勉強会/0G-lbeDuinoシールドを作る]]で紹介しています。 *** I2cLCDシールド [#v2396b07] 以下の様にArduino変換シールドとI2cLCDシールドをセットします。 &ref(I2cLCDSheild.png); ファイル→スケッチの例→lbeDuino→I2cLCDSheildを選択してスケッチを読み込みます。 #pre{{ #include "lbed.h" #include "AQCM0802.h" // D13番ピンにLEDを接続 DigitalOut led(D13); // D8番ピンSDA, D9番ピンSCL. ArduinoではハードI2Cを使用しているため、ピン番号は使用されていない。 AQCM0802 lcd(D8, D9); // タクトスイッチ DigitalIn sw1(D2); DigitalIn sw2(D3); void setup() { sw1.mode(PullUp); sw2.mode(PullUp); lcd.setup(); lcd.print("I2C LCD"); } void loop() { led = !led; lcd.locate(0, 1); if (!sw1) { lcd.print("SW1 On "); } else if (!sw2) { lcd.print("SW2 On "); } else { lcd.print("All Off"); } wait_ms(1000); } }} lbeDuinoの例題と同じスケッチでArduinoでもI2cLCDSheildが動きます。 *** 非接触温度計TMP006シールド [#oa78d21f] 最後に、バッテリーシールドと非接触温度計TMP006シールドを付けて、単独で測定できる温度計を作ってみます。 &ref(TMP006Sheild.png); ファイル→スケッチの例→lbeDuino→I2cLCDSheildを選択してスケッチを読み込みます。 #pre{{ #include "lbed.h" #include "TMP006.h" #include "AQCM0802.h" #define Address (0x40<<1) // D8番ピンSDA, D9番ピンSCL TMP006 sensor(D8, D9, Address); AQCM0802 lcd(D8, D9); void setup() { lcd.setup(); sensor.config(Address, 8); } void loop() { lcd.locate(0, 0); lcd.print("DieTemp: "); lcd.print(sensor.readDieTempC(Address), 2); lcd.locate(0, 1); lcd.print("ObjTemp: "); lcd.print(sensor.readObjTempC(Address), 2); wait_ms(1000); } }} 手を近づけるとObjTempが高くなります。DieTempは、センサーの温度を示しているので、室温と同じになります。 ** lbeDuinoForArduinoのインストール方法 [#ud0c3a93] 以下のZIPファイルをダウンロードして、解凍して作成されたlbeDuinoForArduinoフォルダーのlbeDuinoとlbeDuinoUserをArduinoのユーザ用 ディレクトリ(Macの場合には、Document(文書)/Arduino/libraries/に入れて下さい。 - &ref(lbeDuinoForArduino.zip); 最新のソースは、Githubからダウンロードすることができます。 以下のURLでGithubのlbedのページを表示して、Download ZIPボタンからzipファイルをダウンロードしてください。 - https://github.com/take-pwave/lbed 解凍したフォルダーのArduino/lbeDuinoとArduino/lbeDuinoUserをArduinoのユーザ用 ディレクトリにコピーして下さい。 ** コメント [#h0629bfe] #vote(おもしろかった[0],そうでもない[0],わかりずらい[0]) #vote(おもしろかった[1],そうでもない[0],わかりずらい[0]) 皆様のご意見、ご希望をお待ちしております。勉強会で分からなかったこと等、お気軽に問い合わせて下さい。 スパム防止に画像の文字列も入力してください。 #comment_kcaptcha